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Shadow Moon

第3章 回復


病室に戻るとおふくろが来ていた。
「あら幸司くん、いつもありがとうね」
「いやぁ、仕事合間の息抜きっすよ
和也、またな」
和田はそう言って帰って行った。

おふくろもパートで働いているが、ほぼ毎日来てくれる。
「着替えなんて二、三日大丈夫だって…」
「いいのよ、自転車で来れるんだから…」
おふくろはニコニコと着替えを片付けている。
「…いつもありがとう」
「何よ、気持ち悪いわね」
俺は苦笑いするしかなかった。

「おっ、戻ってきたか?」
そこに岡田刑事が顔を出した。
「あら刑事さん、どうかしました?」
「息子さんに見てもらいたい写真があるんですよ」
岡田刑事は俺にタブレットの画像を見せた。
「こいつらに見覚えないかな?」
「…?
見覚えないですね
…誰ですか?」
俺は首を捻った。
「そうか…
平田の仲間で、君が見た奴らかと思ったんだがね」
岡田刑事は相変わらず頭を掻いている。
「…まだ記憶が完全ではないですが、この人達じゃないと思います
一人は外人の様な感じだったと…」
まだはっきりと思い出した訳じゃない。
「外人?そんな話し聞いてないぞ」
岡田刑事はちょっと憮然としていた。
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