• テキストサイズ

CherryBlossom

第3章 姥桜参上!


「度胸試し?
なんだ、それだけの事か…」
俺は少し肩透かしを喰らった気がした。
「それだけの事ですよ
どれ程の度胸がお有りか試させて下さいね」
その言葉とは裏腹に響子はまた不敵に微笑んだ。

「あの~一八さん…
止めておいた方が良いと思いますよぉ」
明日香はどんな度胸試しか知ってるようだ。
「度胸試しくらいでビビるかよ」
俺は『度胸試し程度』と高を括っていた。
「では、参りましょうか」
響子が着物の袖を一降りすると、たちまち桜吹雪が起こり俺の視界は奪われた。
そして視界が晴れると、そこはだだっ広い野原だった。

「ど、どこだ?ここは?」
俺の質問に明日香が答える。
「ここはぁ叔母さまんちのお庭ですよぉ」
「ここが庭?
このだだっ広い野原が?」
俺は辺りを見回したが家らしきものは見えなかった。
「着いて来なさい」
歩きだした響子に着いていく。

「なぁ明日香、ここはどこなんだ?
地球…じゃないのか?」
「ここはぁ、精界ですよぉ
私達の世界ですぅ
人間界のすぐ隣にあるんですよぉ」
やっぱり聞くんじゃなかったな。
俺には理解出来ない。

しかし、どれくらい歩いたのか?何かピンク色した塊が見えてきた。
俺はまた嫌な予感がした。
近づくとピンク色の塊は毛皮と分かる。
と言うことは…。
/ 41ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp