第4章 ライバル?明日香のバトル!
麗華は自分の背丈くらいある大剣を軽々振り回して攻撃している。
(あんなの一撃でも喰らったらシャレにならねぇぞ)
明日香はその強烈な攻撃をひらひらと躱しながら薙刀で打ち込む。
(すげぇ…)
俺は唖然として、ただ成り行きを見守るだけだった。
どのくらい闘っていたのか?二人に疲労の色が見えはじめた。
「はぁ…はぁ…さすがね…」
「はぁ…はぁ…麗華もねぇ…」
それでも、まだ二人は武器を構えたままだ。
「最後の一撃…イクよ!」
「私もぉ…イキますよぉ!」
あの二人、まだ闘う気かよ。
「秘技!烈火乱撃!」
「奥義!閃空刃弾!」
二人が叫ぶと、真っ赤な光りと真っ青な光りがぶつかり合い強烈な閃光を放った。
開いた口が閉まらないとはこの事か…。
危なく顎が外れそうだった。
まるでアニメやゲームの必殺技じゃないか。
「はい!それまで!」
ここで響子が割って入った。
「二人共、修行は怠ってない様ですね」
響子は二人に手をかざすと、ピンク色の光りが放射され二人を包んだ。
すると、全力を使い切ってへとへとになっていた二人が、すっと立ち上がった。
「これからも切磋琢磨していきなさい」
二人の頭を撫でると桜吹雪と共に消えた。