第4章 ライバル?明日香のバトル!
明日香と麗華の身体から、異様なオーラの様な光りが発し始めた。
「あの二人、止めなくて良いんですか?」
俺は逆鱗に触れない様に下手に聞いた。
「こんな面白い事を止めるなんて野暮ですわ」
(やっぱりドS…)
「どえすって京都弁でしたかしら…貴方、京都の方でした?」
「いや、それは『どすえ』です…
それより、あの二人本当に『仲良し』なんですか?」
「幼なじみで幼少の頃より鎬(しのぎ)を削ってきた仲ですわ」
俺は響子の言葉に首を傾げた。
(『鎬を削る』って荒っぽくないか?)
「明日香!イクわよ!」
麗華がどこからか大剣の様な物を出して振り上げた。
「あんな物どっから…」
俺が唖然としてると明日香もどこからか薙刀(なぎなた)の様な物を出して構えてる。
「…な、なんだ?これは?」
「一戦交えるのに武器は付き物ですわよ」
響子は平然と答える。
「一戦って、マジで鎬を削るのかよ
本当に止めなくて良いのか!?」
響子を見ると穏やかで落ち着き払った表情をしていた。
これが普通って事か?
桜の精って何なの?
俺はますます訳が分からなくなった。
キーーーン!
鋭い金属音が響く。
いつの間にか二人は刃を交えている。
こんな街中で…と思ったら、見覚えのある野原にいた。