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虹色の月【鬼滅の刃/ 短編集】

第9章 煉獄杏寿郎 □呼吸 (死ネタ)




「同じ空気を吸っているだけでも嬉しいんだ。」

その言葉に思わず呼吸が止まった。

「う、うむ。少々…。女々しいだろうか?」

固まる私を見て照れくさそうに頬をかく。

「つまり…。そうだな!こうやって生きて呼吸をしているだけでも嬉しくて仕方が無いんだ!!」

そう言いきった師範は_ハハハッ。と照れ隠しの様に盛大に笑って空を見上げた。

「呼吸をしているのは生きている証なのだ!!」

そんな当たり前のことを胸を張って言うこの人の事を、私は心の底から愛していたんだ。


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