第6章 相談役のお試験

「自分の決めた 何か の為なら
目的を絶対に遂行する。彼らはそう言う人です。
そういうことができる人だから…。

だから、何か を確かめるまでは決して
油断はできません。そして………」

は鋭い目で御館様を見据える。



「悲鳴嶋行冥 に 何 を与えたのですか？御館様。」


心当たりは…ございませんか？
と聞く声はやけに頭に響く。

痛いほどの沈黙の中、
品のいい御館様の笑い声が響いた。


産『…うん、やっぱり素晴らしい。』


パチパチと手を叩く。
はその姿を見て あーやっぱりですか。
と、手を額にあて肩を落とす。


「…………お戯れが過ぎますよ。
合格ととっても良いですか？…耀哉様。」

産『ふふ、もちんだよ。改めてよろしくね。』

「こちらこそ、よろしくお願いします。」


柔らかな笑顔を浮かべる御館様。

それを見て
眉を下げて笑う。

の目には御館様も可愛い青年に見えた。

「（こういうタイプの試験だとは思わなかった…。）」