第24章 時は止まらず動き出す

「…天元お待たせ。…ただいま。」

宇『ただいま……じゃねぇよ………。
俺の方が……っ…派手に死ぬかと…思った…。』


「おかえりは？言ってくれないの？」
宇『……っ……おかえり…おかえり。』


「本当に優しいね天元は。変わらないでね。」
宇『変わんねぇと……変われなくて…ごめん。』


「天元は変わらないで。そのままでいいの。」
宇『……俺が…弱いから……ごめんな……。』


「天元にはその弱さを越えられるくらいの
頭の良さと度胸がある。だからいいの。」
宇『……今度は……絶対…一緒に…居るから。』


「…何言ってるの？何時でも一緒だよ。
離れててもずっと一緒。これからも一緒。」
宇『……本当に……良かった………。』


「私も良かった。天元の派手にカッコイイ顔
見れて。今ちょっとドキドキしちゃった。」
宇『………揶揄うな…何がカッコイイんだよ。』


そう言うとムッとしたように
身体を離して涙を拭う。

情けない自分を本当に揶揄われたと
思ったのだろう。珍しくに
不機嫌な顔を向けた。


「天元が泣きながら付けた血圧計でも見たら？
それ、心拍も見れるやつでしょ？」


そう言われて、阿呆か。と言いながらも
どうにも気になってしまいチラリと
横目で数値を確認すると明らかに心拍は早く
その言葉が本当なのだと証明される。