【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第22章 上弦の鬼という存在
柚樹はそれを見送り
先程から一言も発していないしのぶに
ため息を着き ポン、と頭に手を置く。
柚『しのぶちゃん、泣きやみなさい。
今ここは人手不足です。知識がある貴方も
しっかり動いて貰いますからね?』
し『…柚樹さんっ…ねぇさんが…。
ねぇさんは………大丈夫なの?』
柚『キチンと受け入れなさい。
コレが僕達の選んだ仕事です。』
その言葉にグッと下唇を噛み、
力いっぱい拳を握るしのぶは本当に強い子だ。
親友と肉親。たった2人しか居ない存在を
もしかしたら今同時に失うかもしれない。
そんな状況でも必死に受け入れようと、
2人を信じるんだと言い聞かせているんだろう。
涙を流しながらもとても強い瞳をしている。
柚『良い目だ。しのぶちゃん、大丈夫。
僕も気持ちは同じだよ。君なら絶対に大丈夫。』
それにしっかり頷くと何とか涙を拭い
回らない頭を必死に回して話し出す。
し『……っ。…の血液型は……
本当に貴重です。…足りるのでしょうか…?』
の特別な体質は肉体の再構築だけ
では無い。半日以上かかるこの場所での治療を
選んだのはそれもあるのだろう。
柚『………本来の血液型の血は明らかに足りない。
けれど、O型の血なら何とか対応出来るはずだ。』
し『……けれど、大量にとなると…。
拒絶反応の確率がとても高くなってしまう。』
柚『大丈夫、そのために実弥君を残した。
ギリギリまで手伝って貰って、足りない部分を
O型の血液で賄えば恐らくは安定する。』
実『俺……ですか?』
し『……。不死川さんも稀血…なんですか?』
実は稀血には共通点がある。
稀血の血液型は皆同じなのだ。
細分化するとまた少しややこしいのだが、
大抵の血液型にも対応できるO型よりも
の血に実弥の血は近いものだった。
柚『実弥君と義慈。2人も稀血がいる時点で
奇跡みたいなものだよ。…義慈からはもう
血液を貰ったから次は実弥君の処置をするよ。』
実『は、はいっ!!』
し『私、病室の準備をしてきます!!』
そう言って血を取り出しに行く柚樹と実弥。
輸血の処置をする病室を整えるしのぶ。
皆2人が帰ってくることを信じて、
駆けつけたい気持を押さえつけて
おかえりと言う準備を必死に進めるのだった。