【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第22章 上弦の鬼という存在
□好敵手
睡『………………ふっ!!』
「……………っ!はっ!!」
月に明かりに照らされて、白銀と黒が
まるで舞うように拳を交えている。
2人はだいぶ長い時間こうしているが
その速度も拳の強さも一切緩まない。
睡『…………はっ!』
「…………ん…くっ!!!」
おおよそ肉体がかち合うだけでは
出ないような __ガスン ガスン という鈍い音と
ほんの少しの小さな足音。それから
静かな吐息が、暗い夜に響き渡る。
睡『……。はっ!!』
「…っくっ!!………ふっ!!」
右の拳を出せば弾かれ
弾いた腕で裏拳を放てば避けられる。
崩れた体制を利用して蹴りを入れれば
お互いの足が交差する。
そんなことを常人では目すら追えぬ速度で
ひたすら繰り返し続ける。
やっとの事での蹴りが
土手っ腹に入り睡蓮が__ザザザッ。と
後ろへ少しばかり後退した。
睡『……………ぐっ……っ!!!』
「………はぁ、はぁ…っ。…睡蓮っ。
お得意の幻覚は……っ…どうしたの?」
睡『お前は………っ…静かに…戦うのぅ。
まるで…っ………舞の様じゃ…っ。』
「貴方に…言われたく…ないわ…っ。
はぁ…人ならばっ………良かったのに…っ。」
睡『笑っていて言われては…っ世話ない…のうっ。
ふっ……はぁ…お前が鬼に…なれば良いっ。』
ニタリとよく似た笑顔でそんな会話をして
すーっ と息を1吸いした2人はまた口元の弧を
真っ直ぐに正し、初めと同じように拳を構える。