【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第21章 君が好きだと言う話
□白い猫と優しい男 (悲鳴嶼行冥)
悲『あぁ…。…また……拾ったのか?』
「…ごめんなさい、ほっとけなくて…。」
俺は猫が好きだ……も猫が好きだ。
は度々任務帰りに猫を拾って現れる。
捨てられていたら拾ってしまう。気持ちは…
…死ぬほどわかるぞ。だがもうダメだ。
悲『気持ちは分かるが……もう15匹もいる。
これ以上増やしては…盆栽が……守りきれない。』
「いつもそこで座禅しているのは。
盆栽を…守ってたんですね。」
悲『……。南無。』
「(南無って返事なのかな。)」
しかし、ミーミーっと、
可愛らしい鳴き声が聞こえると、どうしても。
ダメと言いきれない。あぁ、猫は本当に可愛らしい。
悲『支心亭では…飼えないのか?』
「一応、お願いしたんですが…。
家は沢山動物を飼っているから
行冥の所に持っていきなさいって柚樹さんが。」
悲『……柚樹さんか……それは…断れないな。』
確かに癖の強い動物…もとい子供たちを
大量に飼っているな…。
いや…まて……。いいのかそれで。
仮にも彼等は人だ……いや、けれど確かに…。
躾が恐ろしく大変そうだ。飼いたくない。
愛でる前に面倒過ぎて死にそうだ。嫌だ。
「……ダメですか?」
悲『……まぁ…良いだろう。時間は…あるのか?』
あるならお茶でも飲んでいけ。そう言うと
じゃあ私が入れますね!!と慣れたように
家の中へと入っていく。
度々こうやって2人でお茶を呑み話をする。
いつの間にか自然に、そんな関係になった。
この子は人と仲良くなるのが上手なのだろう。
悲『(不思議と、不快では無いんだ。)』
人は信用しない。特に子供は自分の事で手一杯。
無理もないが……人の事など考えない。
正直、とても嫌いだ。面倒だとすら思う。
悲『(も子供なのだが…。)』
お茶入りましたよー!!という声に
微笑みそうになるほど何故か不快ではない。
それが何故なのか分からないが、
それが事実なのだ。このお茶の時間も
少しばかり楽しみにしている自分がいる。