【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第21章 君が好きだと言う話
カ『人…違う……あれは…鬼?』
「あれは…上弦の弐。童磨という鬼です。」
その言葉に確認しようと目を凝らすと
虹色の綺麗な目には確かに
上弦の弐 と刻まれていた。
それに何も言えず唖然としていると、
映像が突然消えて可愛らしい光の球体が現れ
ふよふよと何かを探すように浮遊している。
「おいで、こっちだよ。」
そう言いながら微笑んで光に向かう姿は
なぜか酷く神聖なものに見えてしまい
理由もなく涙が溢れ出た。
「待たせてごめんね。辛かったね。
頑張ったんだね。……うん、いいんだよ。」
光の球体を撫でながら何やら会話している。
内容は分からないけれど恐らくあれは
先程消え去った鬼の魂なのでは?と
何故かすんなり、そう思った。
「大丈夫。貴方の罪は私が焼いたから。
来世は……鬼になる理由がない素敵な人生を
大切な人と歩るくんだよ。……お疲れ様。」
そう言いながら球体を抱きしめると
スーッと身体に吸い込まれる様に消えていく。
まるで自分の中に取り込んだ様な、
その罪を全て背負ったような。
そんな底なしに優しい背中が何故だか
とても心配になって、彼女を腕の中に閉じ込めた。
「ふふ、カナエさんだと
なんだか、緊張しちゃいますね。」
茶化すように言う言葉には返事を返さない。
返したいが、返せない。
何故だか涙が止まらなくて、つい腕に力が入る。