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【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】

第21章 君が好きだと言う話




初めはただ救いたかった。
けれど気が付いたら自分が救われていた。

子供とばかり思っていたが
どんどん成長する様子に喜びと戸惑いが
自分の中で生まれ始める。

少女から女性へと変わる姿は
まるで蛹から出てきた蝶のようで。
美しく、一時も目を離すことができない。


その蝶を追いかけていたら、
姿を変えて蝶が突然蜘蛛になった。
きっと蝶はまやかしの姿だったのだろう。

自分はいつの間にか罠にかかったのだ。
絡みつく蜘蛛の糸はもう自分が獲物だと
認識せざるおえなくて、見下ろす蜘蛛は
何故か誇らしげにこちらを見つめる。

それを情けなく思いながらも
これが道理かと酷く簡単に納得してしまった。


【 素敵なお嬢さん。
僕はいつでも君に囚われているよ。】


そう自傷気味に呟くが、
結局はそれも、君のくれた幸せだと。
心はいつでも満ち足りていた。


【 僕は君のために生きてたんだ。 】


それが自分の答えだと。
月の下でそう心から思う狼。


逃げれられるのに、逃げないのが
きっとその 印。蜘蛛の糸など、
狼の僕にはなんの障害でもないんだ。


少しだけ揶揄おうとして贈った
意味を込めた口付けで縛られたのは
どうやら僕の方だったみたいだね。


…早く大人になっておくれよ。
僕はもう待ちきれない。







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