【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第21章 君が好きだと言う話
産『君に会ってから……どうも僕は
頭が少々弱くなったようでね…。
諦めようと思っても、自分の立場だと
何とか心を押さえつけても、どうしても。
…君が好きだと毎日想ってしまうんだ。』
情けない…。
「情けない…。皆は命をかけて戦って居るのに。
この立場にいる自分が、そしてのうのうと
安全な所にいて偉そうにしている僕が、
こんな色恋事に現を抜かしていては。
本当に子供達に申し訳がたたない。
…で、言いたいことは合ってますか?」
産『…君は僕の心が読めるのかい?』
あまりにも的確に口調まで真似されて
最早乾いた笑いしかでない。
はぁ。と首元に顔を埋めれば、
よしよしと頭をなでられる。
これでは本当に駄々を捏ねた犬だ。
大きなため息と共に本音がどんどん
洪水のように出てくる。
産『もうなら犬でもいいんだ。』
「ちょ、それは。ふふっ。駄目です。
ちょっと可愛すぎますよ、お疲れですね。」
そうやって頭を撫でられるのが
どうしても嫌じゃなくてスリスリと
首元にすりよれば擽ったいと笑い出す。
もう犬だ。建前などいらないだろう。
どうせ直ぐにバレてしまうだろうし。
産『僕も疲れるんだよ。
皆、御館様御館様って…一応僕も人間で
神様でも何でもないのに目の前に来ると
皆背筋を伸ばす。拝むような視線を寄越す。
そしたら僕だってそれに答えて、
ちゃんとした御館様で居ないとならない。』
「なるほど。」
考え込むような相槌に、しまった言い過ぎた
と思い、せめて勘違いされたくない部分だけは
伝えなければと柄にもなく捲し立てるように、
言葉を言い放つ。
産『立場は分かっているんだ!!
信念も揺るがない。感謝も尊敬も…
それは嘘偽りなくあるし…。
言葉にはいつも本音が…「か、耀哉っ!!///」…。』
思わず埋めていた顔をあげて
少し下にある後頭部をみつめる。
うー。と下を向く顔が、どうしても見たい。
産『、こっちを向いておくれ?
どうしても、顔が見たいんだ。』
「い、嫌です。////」
素直に伝えるが
どうにもこちらを向かない気らしい。
無理に向かせるのも違うだろうし、
それならせめてもう一度聞きたい。
産『それならもう一度……。駄目かい?』
「私その……か、耀哉の…駄目かい?に
滅法弱いので、多用しないで下さい。////」