【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第21章 君が好きだと言う話
「あら?手に持っているのは源氏物語ですか?
枕草子 辺りなら何とか楽しんで読めるんですが、
源氏物語は私には難しすぎて……。
楽しむ余裕、無いんですよね。」
産『書き方がね。
中々現代語に置き換えるのが難しいけれど
それはそれで慣れれば面白いものだよ。』
「確かにそれは一理あるんですが、
私の頭では読み解くのに時間がかかりすぎて
物語りの本筋がふわふわしちゃうんですよ。」
今度は驚くほど博識だ。
この歳で枕草子と源氏物語の原文が
どちらがの方がどうと言う話をできる子は
なかなか居ないだろう。
産『あまり好きでは無いけれどね。』
「なら、何で読むんです?
平安の貴族社会と鬼殺隊を並べていたら
私怒っちゃいますよからね?」
茶化すように笑いながら
何だかんだ鋭いこと言う。
結局内容はしっかりと理解している様子に
感心しつつも、自分が今これを読み出した
理由は別にあるためそれを伝える。
産『ふふ、それは怖いねぇ。
確かにそこから学ぶ所はあるが別物だよ。
そうではなくて、この光源氏という男が
個人的にあまり好きでは無かったんだ。
けれど、もう一度読めば今なら、
彼の良さが分かるのではないかと思ってね。』
周りを魅力して、誰でも心を奪われる程
魅力的な。
少々自分勝手で流されやすい光源氏とは
全く別物だと分かってはいるが、
何か通ずる所もあるのではと気になって
辛い女の暇つぶしから生まれたこれを
また読んでみる気になったのだ。
「光源氏ですか……。耀哉様は
紫式部が何故、六条御息所と言う人物を
作り上げたと思いますか?」
産『そうだねぇ……。
僕は単純に物語りの盛り上がりとして
作ったんでは無いと思っているよ。
彼女だけ明らかに架空で異質な。
そんな存在だからねぇ…。』
「私は源氏物語って、
六条御息所を描くための
物語りだったんじゃないかと、
勝手にそう思っているんですよ。」
結局そこまで考察までしているのに、
この物語の本筋がふわふわしてしまう。
とはどういうことなのだろうか?