【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第3章 幼い風との武者修行
夕暮れ、2人は暗くなる前にと
山に向かっていた。
今日もこれから鬼狩りだ。
「ふふふー、楽しかったぁ。」
『…そりゃ何よりだ。』
満足気に、背伸びをしながら
ありがとう! とはお礼を言う。
『おい、ちょっと止まれェ。』
「…なぁに??」
振り向くと袖口からスっと可愛らしい
簪を取り出す。
『反物屋の店主が好きなもん選べって
くれたんだ、お前に渡せって。』
「…!さねみんが選んだの?」
『…選んだだけだ。』
「それでも嬉しい!めっちゃ嬉しい!」
喜びのあまり実弥に飛びつくと
珍しく黙って抱きとめられた。
実弥は抱きしめたまま器用に髪をまとめ
先程の簪を付けてやる。
『そんなに嬉しいなら、大人になったら
俺が買ってやるよ。それまで、これ付けてろ。』
俺が大人になるまでには
簪を男が送る意味 ちゃんと、理解しとけェ。
耳元でそう囁き肩に顔を埋める。
「…あ。え、ちょ。。。/////」
何時もと違う声、
何時もと違う抱きしめ方…。
そしてどう考えてもそういう意味な言葉…。
鈍感なも流石に頬を染め
アタフタとしている。
「(イケメンすぎるでしょ!
なんなのこの12歳!!!)…実弥?////」
『…ちょっと黙っとけェ。
まだ離れたくねェんだよ。』
「…ひゃいっ!/////(絶対器用だよ!嘘つき!)」
グイッと引き寄せられ優しく撫でられる。
その手が優しすぎて何だがホワホワとする。
今は色々忘れて、
お互いの暖かさに包まれていたい。
まだ子供の2人の体温はポカポカとしていて
少し早い鼓動がやけに耳に響く。
がふいに顔を上げると、
真っ赤な顔の実弥と目が合った。
そっ…と、実弥の手が頬に触れる。
愛おしそうに目を細めたその顔は
とても色っぽい。
『なあ、目ェ閉じとけよ。』
優しい声でそう言われ、
何をされるのか予想はつくが
抵抗する気にもならず言われるがまま目を瞑る。
あと少しで唇が触れ合う。
鼻先が触れるほど近い…。
ドキドキと心臓はうるさいが、
何だがそれすらが心地よい。