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【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】

第18章 師範たちの過去




義『きっかけは山に薪を取りに行った時。
鬼に見つかった子供の俺は、馬鹿だから
家に向かって走ったんだ。』

「………そんな馬鹿だなんて。」

義『いや、大バカだよ。
場所こそ肥溜めだったけどな、
あそこの人は皆いい人ばっかりだった。』


そうやって町を見つめる義慈の目は
とても悲しそうでそれでもとても
優しい目をしていた。


何とか街まで逃げた義慈を
1番近くの家の人が匿ったが
全員殺されてしまった。

それでも最後に何とか逃がしてくれ、
物音におかしいと思った隣の家の人が
また同じように匿い殺される。

そんな地獄の様な出来事を
子供の義慈は繰り返し繰り返し
たらい回しにされたのだ。


義『金がねぇからよぉ……。
武器なんて木の棒くれぇしかねぇんだ。
斧も錆びたものばかり。戦えやしねぇのに
皆俺を一生懸命守ってくれてなぁ……。』

そう言って義慈は目を開いたまま涙を流す。

義慈を執拗に狙うの鬼は
ひたすら追いかけてくる。
そんな義慈を守りたいのは
もちろん家族も例外では無い。

最後は残った大人全員で戦ったが
皆、殺されてしまったのだ。


義『俺は自分がしでかしたことに
ようやく気がついて、俺より小さい
子供達だけでも守ろうとしたけど、
ただの1人も弟達も…守ってやれなかった。』


最後の食事にとでも思ったのだろう
鬼は最後の最後まで義慈を殺さなかった。

けれど、明け方になりついに
義慈の番がきた。


義『殺されると思って震えてると、
親父がな、死んだと思った親父が…
鬼の首に噛み付いてな……。
忘れらんねぇよ……。腕がもげても、
身体が別れてもずっと噛み付いてんだ…。』


そう言って、目を押さえて静かに泣く。
それをそっと柚樹が撫でてやる。

柚『結局日の出まで食いつき続けて
鬼は日に焼かれて消えてしまった。
残されたのは義慈1人だけ。

そこに治療の為に来た父と僕が
鉢合わせたんだ。』


鬼の存在を知っていた柚樹の父は
すぐに状況を理解して、
家に連れて帰り義慈を養子へと
迎えたらしい。


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