第17章 それぞれの鍛錬

「よーしっ！気を取り直して！！
鍛錬を始めるよっっ！！」

杏 宇 し『『『はいっ！！』』 』

こっちに来て！と走るの
後ろをついて行く3人。


宇『胡蝶、お前足音静かだな。』
杏『たしかに！！殆ど聞こえん！！』

し『早く走るコツがあるんですよ。
それをすると自然に…あら？宇髄さんも
やってたんですね。』

宇『ああ、これは忍の癖だ。
嫁たちに教わったのか？？』

し『あ、いえ、これは鍛錬で。』

宇『そりゃ、すげぇ才能だな。
俺出来るようになるまで結構かかったぞ？』

杏『なんだ？ぜひ教えてくれ！！』

「よし、そしたら準備運動がてら
このまま走ろっか。しのぶ教えて？」

し『はいっ！！』


直ぐに打ち解けたらしい
しのぶを見て、は
嬉しそうに笑う。

「(皆で、強くなろうね。)」

何度目かの願いを呪文の様に
心で唱えながら幸せを噛み締めるのであった。



し『…はぁ…はぁ。(何キロ走ったんでしょうか？)』

杏『…はぁ！…胡蝶…っ…の鍛錬は！！
基礎修行が、1番、キツイぞっ！！…はぁ…。』

宇『なんか…ふっ…いつもより…
派手に気合い…入ってんな…っ！！』




「何休んでるの？
次は筋力強化訓練するよー。」

そう言ってズルズルと
バカでかい岩を引きずってくる。
本人よりだいぶ大きい岩を引きずる姿は
なんとも異様だ。



杏『よもや！！どこを持っているのだ！？』
宇『よく見ろ、指が岩にくい込んでる…。』
し『あれを一体何に！？』



そうするとひょいっと持ち上げて
スクワットを始める。

見本のつもりなのだろう何回かやって
ドスンっと岩を置く。

「これやって？」

杏 宇 し『『『流石に無理！！！』』』

「ありゃ、無理か。」