第15章 教え子ができました。

「それから天元の機転は凄かった。
特に攻撃する時に杏寿郎が
バカでかい声を出すのを先読みして
合わせて声を張り上げたのはさすがだよ。
あれで更に位置が探りにくくなった。


攻撃中天元が作った転機を見逃さず
迷いなく攻撃を放った杏寿郎の度胸。
太刀筋も力強くて、巻いあげた砂埃は
しっかり私の視界を奪ってた。

2人とも、たった1回の鍛錬で
びっくりするくらい連携が取れてて
私、ちょっと危なかったんだよ？」


杏『よ、よもや！照れくさいな！』

宇『……よく見てくれてんだな。』


サラサラと述べたその内容は
どれも2人が最も喜ぶ内容だろう。

2人の個性を理解して
的確に褒めてやる。

それでも決して偉そうにしない。

一方実践では怒号を飛ばしながらも
自尊心を擽りながらやる気は保たせる。

時には怒りすら引き出して
個々の限界まで力を出させる。


は
飴と鞭の使い方が半端なく上手い。