【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第3章 幼い風との武者修行
「痛かったよね。
実験なんかしてごめんなさい。
私も知らなくちゃいけなかったんだ。」
鬼は何にも残らないんだね。
哀しいね、思ったよりも。
やはり自分の目で見るのと、
想像とでは全く違って、なんとも言えない
空虚感がを襲ってくる。
「ゆっくり休んでください。」
(来世は鬼になる理由も無い
幸せな人生を歩めます様に…。)
「強すぎるなぁ私。感覚が麻痺しそう。」
その空虚感を誤魔化すように
呑気な自虐を言ってふざけていると
木陰からガサっ、と銀色のフワフワが
凄い勢いで飛び出してきた。
『お前どうやって鬼を消した!!!』
馬乗りになって襟元を掴むフワフワは
どう見ても見覚えがある。
「……へ?」
『今の鬼だろ!!
何で日に当たってないのに消えるんだ!!』
ブンブンと肩を捕まれ振り回されるが、
痛みよりも喜びが勝っているのか
頭の中は割と冷静だった。
「…まじか。(これは、この子はっ!!)」
『なんだ!…教えろ!
何でだ!!お前も鬼かァ!?』
「お、鬼は鬼倒さないでしょうっ!!
落ち着いて!!教えるから!君!名前は?」
流石に首が何処かに飛びそうだったので
男の子の腕をつかみ瞳を合わせる。
「…(まちがいない!この子!)」
『鬼に名乗る名前はねぇ!!!!』
「鬼じゃ無いってば!!!!」
『……お前。女!?』
「…………女だよ…一応。」
『…人じゃねぇだろ!!!!!』
「人だよっ!!人間の女の子!!10歳!」
そう事実を伝えると、
なんとも言えない目でこちらを見つめる
銀色のフワフワ。
『なんだ、人間のメスか。……すまねェ。』
一応謝られるが、心底不服そうだ。
「(人間のメスって、そうだけども。)」
こちらもこちらで流石に不服だが、
まあいいか、と諦めて自己紹介をする。
「私は人間の雌で!
とりあえず、呼びにくいから
名前を教えてくれないかな??」
(いや、めっちゃ知ってるけど
どーしても、本人から聞きたい!!
クソかわいいんだけどっっ!!!)
『不死川…実弥…だァ。』
「初めまして、実弥くん。」
(んんっー!激カワっ!!)
無事に推しの幼少期と合流。
推しとの初対面は人間ともメスと認識されず
鬼に間違われたなんとも可哀想な女である。