【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第12章 炎の意志と呼吸
槇『………。(良いんだ杏寿郎。それが正解だ。
構えを崩さないだけでも充分及第点だ。)』
そう無言で見つめる槇寿郎の額にも
嫌な汗がじんわりとにじむ。
そんな強烈な気迫の中に優しい声が響く。
「きっといつか、今の私のような気迫の鬼に出会う。
責務を背負って杏寿郎はそいつに迷わず立ち向かう。」
(今、私はね貴方を殺す予定の鬼の
イメージで動いてるんだ…。)
「死ぬ気でこいっ!!!体感して覚悟しろっっ!!!!
自分がどこを目指すのかっ!!!!」
そう怒号を送る。
ギラリと、諦めていた瞳に熱が灯る。
杏『ぁああっ!!!!!』
睨みつけ叫び声をあげた杏寿郎が
動かない身体を無理矢理動かして
に向かっていく。
槇『…たった数回の手合わせで
こんなにも…成長するのか……。』
勢いよく立ち向かう杏寿郎だったが
黒紫の炎に突っ込んだ瞬間
____カランッ と音を立てて木刀を落す。
「………ここが貴方の目指す水準。」
(強くなって。傍に居れるとは限らないから。)
そう微笑むの指がたった1本
杏寿郎の額をつんと優しく刺していた。
杏『…。(あぁ、遠い。こんなに遠いのか。)』
足の震えすらも許されない。
死ぬほど怖い。殺される。
そんな恐怖が頭の中を駆け巡る。
大好きなはずのの瞳が怖くて仕方がない。