第28章 幸せな日常

柚「一応、そういうの学んだんだねぇ。
………誰かなぁ、教えたのは。実弥くんかなぁ？」

「………………。」

少し前のなら、この手の事は1寸も理解せず小首を傾げていただろう。この成長はきっと彼らが顔を赤くしがらな伝えた結果なんだろうな、と柚樹は気の毒な弟子達を思い浮かべた。

柚「んー、天元君も君のためを思って
素直に教えそうだけど……どっちだろうねぇ。
おおまかこの2人のどちらかでしょうね。」

「………………。」

黙りこくって居るということは、図星なのだろう。
まだ、鈍い所はあるが沢山経験をしてソレを知ったという事実に柚樹は少しモヤッとした。

柚「………本当は全部、僕が教えたかったな。」

「………ごめんなさい。」

全てを自分色に染め上げたかった。そんな思いは勿論あるが、何も状況は悪くない。

柚「…まあ上書きするさ。」

「………上書き…ですか？」

もう、手を出して良いのなら我慢の必要も無いし。男して、青い彼等に負ける気も無い。

柚「………さて、何から上書きしようか？」

どこから攻めたようか。をもっと此方へ向かせる為にはどう楽しませればいいだろうか。

柚「君が皆にされたこと全部してあげようね。」

とりあえず、自分の知らないを彼等が知っているのは癪なので全て自分で上書きして、彼等の見たことの無いを見てやろう。

を真っ直ぐ見つめながらそう呟いた柚樹に耐えきれずは顔を伏せた。

「………た、…多分私…血圧上がりまくってます。」

柚「それはいけないなぁ。もう寝ようか。」

耳まで赤いを満足気に見つめた後、柚樹はぎゅと抱きしめて背中を__トントン。と叩く。