第28章 幸せな日常

「…っ………あ…。」

柚「……こんなことも出来るしねぇ。
僕もに触れるの我慢しすぎて
随分と荒れてたから…今とても幸せだよ。」

後これで少し嫉妬なんてしてくれたら、僕は天にも登る気持ちだ。そんな事を思いながらわざとらしく女の影をチラつかせた柚樹には__コテン、と首を傾げた。

「………それで、遊び回ってたんですか？」

柚「…あ、遊び回って…う、うーん。
まあ確かに適当に相手してましたけど。」

あれ、いつもの顔に戻ってしまった。と柚樹は不思議に思いながらも、流石に”気持ちは無かった”という事を説明しなければ。と、言葉を選んでいると、はしたり顔で柚樹に顔を近づけた。

「………何か綺麗なお姉さんに
大暴露されましたよ？私。……何回も。」

この件に関しては、も大いに巻き込まれていたのでちょっとばかり意地悪を言いたいらしい。

柚「え……言ってくださいよ、黙らせたのに。」

「言えませんよ、師範の恋愛事情に
口出しなんて出来るわけないじゃないですか。
差し入れも山ほど貰っていたでしょう？隠しの方が心底困っていましたよ？場所がバレるって。」

柚「う、うーん。勝手に…探るんだよ。
鴉をおってみたり…届け物を見張ったり。
女性のそういう執念は恐ろしいよねぇ………。」

「義慈さんは鈍感で分かってないですけど、柚樹さんは絶対っ！！確実に、分かってましたよね？」

義慈はにヤキモチを妬かせようとわざわざわかりやすく報告をする節はあったが、柚樹の場合裏から手回しをして自分の手を汚さない様にそれをするものだから、流石のも”柚樹さんはいったい何がしたいんだ。”と頭を悩ませていたらしい。

そんな、自分の当てつけの行動が全てバレていたと知った柚樹は、蛇に睨まれた蛙の様だ。