【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第28章 幸せな日常
「…あの、こ、声に…出てます。」
義『………………忘れてくれ。大人の事情だ。』
苦し紛れにそう言い訳をした義慈はそれを更に誤魔化すように言葉を続けた。
義『まだ逢い引きもしてねぇし、恋仲っぽいことなーんもしてねぇからなぁ。は何がしてぇ?』
「何………ですか。中々難しい質問ですね。」
は義慈の問に__うーんと唸ったあと、あっけらかんとした声色で答える。
「なんも無いです。」
義『えぇーなんだよそれ。』
残念がる義慈を見て軽く微笑んでからは物思いにふけるように呟いた。
「横に居てくれれば、それで充分ですよ。
ここにいると……何だか凄く安心するんです。」
義慈の腕の中はやたらと安心する。
香りも、体温も抱きしめる力加減も、にとっては何もかもが安心する要素でしかない。
そんな何にも変えられない安心感の他に望むものなど、には思いつかなかったのだ。
そんなの心境が伝わったのか義慈は__ケタケタと笑ってからの頬に触れる。