【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第27章 不安と過去とそれから未来
『……ごめんなさい………。』
その子供は男の声に気がついたのかゆっくりと顔を向けて掠れた声で謝罪を口にした。
その顔はどう考えてもその場にはそぐわなかった。
『…っ…。嘘だろ……ずっと、居たのか?
何で…何で……平気な顔してんだよっっ!!!』
男は1歩後退りをした。
少女の顔はほんのりと微笑んでいたのだ。
その異様な様子に震え上がる男を見て少女は腕をゆっくりと動かすと掌から__コロンと鎮静剤の瓶が落ちた。
ソレを拾おうと追いかけながら少女はか細い声で話し出す。
「お父さんとお母さん、死んじゃったの。
ごめんなさい。…………止めれなかったの。
頑張って コレ 使おうと…したんだけど…。
怖かったの…ごめんなさいちゃんと出来なくて。」
何とか説明をしようとする姿に男は涙を流した。
『もういい…もういいから。』
「ちゃんと、持ってたのに動けなかったの。
ごめんなさい。…。ごめんなさい。」
男に謝罪しながら四つ這いで鎮静剤の瓶を拾おうとするが、力が入らないのだろう。掴んでは落とし掴んでは落としを繰り返している。
男は少女の肩をそっと掴んで抱き起こした。
目を合わせた少女はその時にやっと涙を流す。