【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第27章 不安と過去とそれから未来
『………おじさんは…何で助けてくれるの?』
『…さあな、お前には罪は無いからかもなぁ。』
優しく殴られた所を冷やしてくれるこの人は何故自分を助けてくれるのだろうか。
仕事が出来なくなった両親の変わりに上手く取り繕って仕事をしているフリをしてくれている様だが、それならば何故薬を渡すのだろうか。
何もかもが分からなかったがそれでも彼女の前のその男は何時でも穏やかで優しかった。
そんな生活が続いたある日のこと。
子供が7歳になってすぐ事件は起こった。
__その日、父の暴力が何時もより酷かった。
『(そろそろ鎮静剤打ってあげなきゃ……。)』
いつものように目の前で身体を重ねる両親が、興奮からかお互いの首を絞めだし、喘ぎ出す。
いつもはソコに狂った振りをして加わり、頃合いを見て”追加の薬”だと嘘をつき鎮静剤を打ち込んで眠りにつかせるのだがその日はそんな余裕が無かった。
嘔吐を楽しむ傾向にあった父に腹を殴られすぎて身体が思うように動かなかったのだ。
『何で……何してるの…ねぇっ!!ダメっ!!』
吐瀉物が気管を繰り返し通過したので喉が爛れて焼けるように痛い。それでもしゃがれた声で叫びながら子供は何とか立ち上がり両親に近づいた。
あろう事か狂った2人は剃刀をお互いの首の横に突きつけてニヤニヤと笑っていたのだ。