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【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】

第27章 不安と過去とそれから未来





実「(…なんでいつも手が出せねェんだよ。
あからさまに意識した顔しやがって……。)」


こんな可愛らしい反応をされたらもっと触れたくなるのも当たり前だと思うが、あまりにもガチガチになっている姿に”仕方ねぇな”なんて心地になり、バクバクと煩い鼓動を誤魔化しながらなるべく普通に声をかけた。


実「………顎…だいぶ腫れ引いたな。」

「………うん。」

腫れもだいぶ引いて何時もの顔になったが、アレは中々だった。忘れられねぇと思う。


実「……笑けたなァ…あの顔。」

「………う”ー、もう思い出さないでよ。」

実「無理だなァ。リスみてェで可愛かった。」

「……けどまぁ、良くあんなに腫れたよね。」


怪我まで可愛いなんて思うのはコイツくらいだろう。ちょっと間抜けなあの面はやたらと庇護欲をソソって笑みが耐えられないほど可愛らしかった。

そんな事を思いながら背に手を当てて引き寄せると何時もよりほんの少しだけ体温が高い。


実「……お前熱あんのかァ?」

「ん?そりゃ、折れてるからね。」


そうだ、骨が折れれば熱が出るのは当たり前だ。

夕食後、痛み止めと解熱剤と思われる薬を柚樹さんに飲まされていたのをフッと思い出した。


実「氷いるか?持ってきてやるぞ?」

「んーん、平気。多分もうすぐ薬も効くし。」


本人が要らないと言うのなら手放し難いしこのままで良いか。と軽く返事をしてから何となく無言になった。


実「…。(…怪我、してなかったらなァ。)」


無言になると色々と感覚が研ぎ澄まされるものでしまい込んだ欲がまたゾワゾワと掻き立てられる。

きっと熱で汗もかいただろうに、は何故かやたらと甘ったるいいい香りがする。何時もそうなのだが、赤子のようなふわりと優しげな香りとフニフニとした感触に思わず力が入る。

怪我をしていなければ俺はどうしていただろうか。
そんな妄想も止めどない。

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