第27章 不安と過去とそれから未来

「………予告されると…身構えちゃうな。」


恥ずかしそうにその予想の肯定をするに御館様の鼓動は分かりやすく跳ね上がった。



産「………その前に少し……。」



気持ちが同じならほんの少しだけ。

御館様はそんな欲に逆らわずに唇を寄せようとしたのだがソレを__スッ。と避けたが避けた事を誤魔化すかのように頬に口付けをした。



産「。…それは逆効果なんだけど。
抵抗しているつもりならば、考えものだなぁ。」


頬に可愛らしい口付けをしてから目線を逸らすが胸元に額を付けたは耳まで赤い。

唇への口付けを誤魔化したつもりだろうが
一向に離れる様子が無く__ギュ。と羽織を握る姿は煽っている様にしか見えない。

もうコレはいいだろう。と御館様が顎を掴んで顔を見合わせるとは焦って叫び出した。



「ま、まってまって！
あまねさんと話してお互いに結論が出てから！！」

産『…いや、もう無理だ。』

「…え、えぇ。」

産『口付けで我慢する僕は優秀だと思う。』



こんな否定も可愛らしい。

唇をそっと重ねると本当は嫌ではないらしく真っ赤になってまた抱きついてきた姿に身体が浮きそうなほど嬉しさに包まれる。