第27章 不安と過去とそれから未来

「耀哉も私の紫式部になってよ。
それに答えられる様に私は頑張るから！！」

産「そのままのが理想なんだけどね。
…何だか夢のようだ。」



この笑顔が見れるのなら、幸せなのだ。

それも自分の理想になんて可愛らしい思いまで掲げてくれるなんて本当に夢の様だ。



産「……きちんとあまねとも話さないとね。」


だからこそ、しっかりと話して皆が納得出来るように早急に事を進めなくては。

と、御館様は浮かれながらもそんな事を考えているとが何かを思い出したようだ。



「……1回だけ見たことあるんだよね。
私が最終選別の時に説明してくれた子。
………あれが、あまねさんだよね？」

産「そうだよ。よく分かったね。」



そう言えばそうだ。けれど何故分かったのか。
あまねの話はしたが見た目に関する話はしていないのだが…。また不思議な予言のようなものだろうか。

と御館様が首を傾げているとは__えへへ。と溶けたような顔をして話し始める。



「すっごく可愛らしい人だったなぁ。」


この顔はこちらも溶けそうなほど愛らしいのだが、何となく嫌な予感が頭をよぎる。