第27章 不安と過去とそれから未来

「耀哉…あの。こ、答えがほしい。」


何とか邪念をしまい込もうと固まっている御館様にが答えを急かす。

不安げなその顔に__フッ。と笑った御館様は安心させようと前髪の当たりを梳くように撫でた。




産『一生かけても手に入れるつもりだよ。』



がどんな真意を持ってこんな事を言い出したのかは分からないがコレだけは変わらない。

諦める気など毛頭ないと何度目かの告白をするとは心底嬉しそうにニコリと笑った。




「なら、あまねさんと話し合いたい。」

産『あまねと話し合ってからなら
…僕の気持ちに答えるつもりがある。
そういう解釈で間違っていないかな？』


念の為の確認に__コクン。としっかりと頷いたをギュッと抱きしめる。


自分の気持ちが伝わった。
それも、毛色の良い返事を貰えた。

御館様がその嬉しさに浸っていると背中に回っているの手がほんの少し強くなってからごくごく小さな声が聞こえてきた。