【鬼滅】硝子玉 。柱には師範が居たらしい。【逆ハー救済夢】
第26章 命懸けのかまかけごっこ
「(情けないな…こんな事で怖いなんて。)」
良くあるそういう任務だと思えばいい。
現にそういう趣旨の…ソレだったんだから
何も怖がる必要はないし、成功したんだ。
頭の冷たい部分ではそれを理解しているのに
何故か心はついて行かずに先程から雫が頬を伝う。
オマケに身体まで震え出す始末。
心底情けないとは自分に腹が立った。
「(……戻せ…戻せ…。)」
震えを誤魔化すように自分を抱きしめて蹲る。
いつもの自分に戻せ。何度も何度も呪文のように頭で繰り返すが中々思うようにいかない。
これでは近くに待機している嵐すら呼べない。
いい加減にしなくてはと__フー。と震えながら息を吐いたは失笑しながら地面に言葉を吐きつけた。
この行為で、どうでもいいことに気づいてしまった。
「……私の身体こっちでも初めてじゃなかったな。」
肌を重ねても血1つ出ずに、中まで反応を示した自分の身体は、”未経験”ではないのだろう。
向こうにいた時、実の親に性的虐待を受けていた。
記憶は正直曖昧ではあるが
所々、こびりつくように覚えている。
7つの時にその両親は死んだので、
その前に自分の身体は”仕上がっていた”んだろう。
育った環境は同じだと言われていたが
何もここまで揃いで無くてもいいじゃないか。
「……っ…うっ…。」
これは、トラウマという物なのだろうか、頭の中で断片的だった嫌な思い出が湯水のように溢れ出てきて、胃がひっくり返った様な感覚に陥る。
耐えきれず吐瀉してもその感覚は変わらない。