第26章 命懸けのかまかけごっこ

猗「……馬鹿にしているのか？」

「……いや、本当にそう思ったんだよ。」




相変わらず座ったまま笑っているに
腹がたったのだろう鬼が 容赦なく拳を突き出した。




猗「………ほぅ、避けるか。」

「そりゃ、あんだけ殺気込められたらねぇ。」




それを ぴょこっ。と軽く避けて立ち上がった
はとりあえず相手がその気なら。
と、ゆっくりと応戦の構えをとった。






猗「だが、まだ信用できない。」

「何の信用？…敵を信じようとしてるの？」

猗「…あの方がお前に会いたがっておられるが。
…俺はあの睡蓮がお前に倒され事が
どうにも納得いかなくてな。小手調べだ。」


「睡蓮と仲が良かったの？」





どうやらこの砂糖菓子の様な鬼は
睡蓮 と何かしら関わりがあったようだ。

疑問に思い問いかけると下がり眉を寄せて
心底不機嫌そうにしながも
こちらの問いかけにしっかり答えてくれた。





猗「鬼同士馴れ合いはしない。」

「なら、関係ないんじゃないの？」




ならば関係ないだろう。素直にそう思い
口に出すと、あまり良くない答えだったのか
だいぶつよい拳を放ってきたので
はそれを腕で弾いて軽くいなす。







猗「……認めてはいた。
強い物は好ましい。…お前も強ければ良いが。」





その行為に驚いたのだろう
先程とは目の色を変え口角は上がる。

さながらこの鬼も 戦闘狂 の部類なのだろう
その様子にはブルリと武者震いした。