第25章 強化合宿はじめます

杏「……久しぶりに2人になったら。
その…今日は先程からやたらと近かった。
関係もかわると……なんというか…。」






関係も変わって、俺の事が好きだとも
伝えてくれて、お互いそういう意識を
しているとわざわざ伝えあって

いや、説明する部分が多すぎて
羞恥心抜きにしても困りものなのだが

目の前の顔は唇を尖らせて不満気だ。






「自分から布団入って来ようとしてた癖に。」

杏「うむ…あの時は深く考えて居なかった！」





あの時はまあ、額に接吻できたら褒美だ。

程度だったし、あの賑やかな雰囲気に
気分がのって居たのも事実なのだが。


こんな静かにな時に誘われたら
自然と色々考えて挙句何も出来ないから
とても辛いというのをどうしたら分かるのか。







「……もう、分かったよ。諦める。
けどそろそろ寝なよ？明日帰るんだから。」


杏「………。」

「………どうしたの？」





とりあえずこの膨れ面のまま返すのは
良くないだろうと手を取ったのは良いが


どう説明したものか。

はいつもこうだ……。


意識、無意識関係なく上手い具合に茶化すから
腹が立つほど、出来ないそれを毎度毎度
想像してしまう。煽るのが上手いというか

結局この気まぐれな猫のような姿に
どうにか手に入れたいと思ってしまう。


本当に思い返せばいつもそうだ。