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君だけ欲しい【気象系BL小説】

第1章 隣にいてよ




智「翔くん髪ちゃんと乾かさなきゃだめだよ〜」
翔「自然乾燥じゃだめ?俺、寝込んでた分の新聞読めてなくて…」

寝込んでたから忘れてたけどそう言えば翔くんはとてもせっかちな人だった。溜まって新聞をチェックするなんてさすがキャスターだなぁ。って思ったけど翔くんの身体はまだ全回復してないからちゃんと乾かしてあげないと風邪をぶり返してしまうかも。

智「じゃあ翔くんここ座ってよ。新聞、読んだままでいいから」
翔「ここ?」
智「そうそう。ちょっと待っててね。」

ドライヤーを持ってきてソファーの前に座った翔くんの髪を丁寧に乾かしていく。

翔「あぁ〜…凄え…きもちい…」
智「ふふ、よかった〜」

アイドルをお休みしてからずっと一人で篭って絵を描いてたからこんな風にメンバーの誰かと一緒に過ごすのなんて久しぶりでなんだか嬉しかった。

翔「…これ、智くんが描いたの?」

翔くんがソファの前のテーブルに置いてあったコピー用紙を手に取った。

智「そうだよ」
翔「そっか…ちゃんと好きな事出来てるんだね!よかった〜」
智「ふふ、俺、あれからずっと絵ばっか描いてたんだ。外に出るとマスコミとかパパラッチが凄いから…笑 でも偶に遠出して色んな景色撮ったりみんなとの思い出を思い出したりして、絵にすんの。やりたかった事少しずつ出来てきて嬉しかったけど、久しぶりに翔くんに会えたのが俺最近で一番嬉しかったなぁ〜」
翔「本当に?!すっげぇ嬉しい!!!」
智「本当だよ!!翔くん、相変わらずお仕事頑張ってて偉いね。何か困った事があったら頼ってもいいんだよ?」

「でも智くんの趣味の時間の邪魔にならないかな」なんて言うから、翔くんはどこまでも仲間思いだなぁなんて思って「翔くんとの時間の方が大切だよ」って言ったら翔くんの顔が真っ赤になっていた。
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