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君だけ欲しい【気象系BL小説】

第1章 隣にいてよ




翔「ありがと……」

ベッドに下ろすと小さい声でそう言って横になった翔くん。何時もは頼りになる背中も今日は弱って小さく見える。
ベッドまで運ぶ時に気づいたが、翔くんの部屋は一人暮らしには広すぎるくらいで必要最低限の家具しか置いてなかった。

帰ってくるだけの家って感じだなぁ…。

至る所に書類が散らばり洗濯出来ず山のようになっている服。テーブルには缶ビールやビニール袋がそのままだった。
体調不良で何も出来なかったんだろう。

翔くん今日まだ何も食べれてないんじゃ…


智「翔くん。おれ、おかゆとか作るけどキッチンとか勝手に使っていい?」
翔「……いいけど……俺んち米も鍋も無い………」
智「そうだ、翔くん自炊しないって…テレビでも冷蔵庫空っぽって言ってたもんな…」

よく考えたらそうだったが、思わず口に出た言葉に翔くんが枕に顔を埋めて仕方ないだろ…って拗ねたように呟いた。


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