第2章 君色に染まらせて
智「しょおくんおかえり」
翔「ありがと!!ただいま」
家に帰ると智くんがご飯を作って待ってくれていて、ドアを開けると智くんがおかえり、お疲れ様ってハグしてくれる。1ヶ月半も続いてるそれはもう習慣化してきていた。
智くんが居なかった時は帰っても部屋は真っ暗。晩飯なんて当然ある筈もなく、スーパーで買った刺身とビールで1人で晩酌してた。
昔はそれが普通だったから何も思わなかったけど今思えば寂しかったんだな…。
今を当たり前って思わないように、感謝の気持ちを忘れないように俺は毎日「ありがとう」って智くんに伝えて出来るだけ家事も手伝うように努力した。
仕事で疲れてるんだから、ゆっくりしていいんだよ?って言われるけど俺、智くんとキッチンで並んで晩飯を用意するの楽しいんだ。それに、二人の時間もっと大切にしてえし…。
買った鍋で具材を煮込んでいく。今日の晩ご飯は肉じゃがだった。
翔「智くん、来週末家に荷物が届くんだ。悪いんだけど、受け取ってもらっていいかな、?俺、仕事でさ…」
智「いいよ。印鑑の場所だけ教えてもらえる?」
智くんはあっさり承諾してくれた。きっとちょっとした荷物だって思ってるんだろう。喜んでくれるといいんだけど…。
智「じゃあね。お仕事頑張って」
翔「うん。また明日」
帰り際、玄関で軽くハグをする。智くんの匂いはなんだかめちゃくちゃ安心する。
智くんは0時にになると荷物を抱えて帰っていく。
腕の中の智くんがずっと俺の側にいればいいのにって思ってるのは秘密だ。