第34章 魔力の使い方。
私、雪華美雪は人間界で会社員をしていました。
全てに絶望して生きる目的を失っていた時、出会ったおじいちゃんに孫にしてもらい、2度目の青春をしています。
幸せの方が多いですが、問題があるとしたら、
おじいちゃんは悪魔で、青春を送る場所が悪魔学校な事だけです。
只今、魔術基礎学の授業中です。
この教室では、魔術の基礎を習い、2年次からの応用魔術に備えます。
自分の得意な系統を見つけていき、昇華していく。
と言うのが基本らしいです。
今、入間が変化の魔術で蛙の色を変えました。
変化の呪文はチェルーシル。
呪文を唱えるときは、完成形を頭に浮かべるのがコツ。と。
「綺麗な黒ですね!良くできました。
このように変化魔術は…………」
入間も指輪の中の魔力を使うことに慣れてきたよう。
授業が終わり、お昼休み。
「今日は、Aランチにしますか」
「うん。」
「食堂まで競争だー」
「こら、鞄を持っていくな!」
アズ君とクララちゃんがおいかけっこして先に行ってった。
「僕らはのんびりいこう?」
「うん。」
「美雪さんは凄く上手に魔術使うよね。」
「そうかな?」
「僕のは借り物だから。何となくしか使えてないけど、少しは上手く使えるようになったかなって、おもって、」
何!?
入間の指輪から黒煙が出た。
これは、ヤバイやつ?
「えっ!?何で!?寝かしつけて、えっ、ど、どうしよ!」
「入間、落ち着いて、」
「また、近くの人から魔力を奪っちゃう。はぁ、美雪さん、離れて。危ないよ!?」
かなりパニックだ。
「魔力は理事長に補給してもらったばかりなのに、
とにかく理事長の所に…」
「いや、別に腹は減ってないよ?」
「いやでも、」
「はぁ?」
黒煙が喋ってるよ?
どうなってるの?
周りが入間の様子がおかしくて騒ぎ出した。
「入間、こっち、」
「うん。」
慌てて準備室に飛び込んだ。
さて、どういう事だろうか?