第29章 家族
それから、色々と回った。
サブノック君の所の劇を見に行ったり、
数ある屋台を荒しまくったり。
オペラさんが凄い勢いで、景品をとりまくっていた。
暗くなってから、
入間の所の花火を見学したり。
はぁ~綺麗。
凄いな。
再現しちゃうなんて。
入間は順応してってるんだね。
私は…………。
「師団荒しになっちゃいましたね。」
「オペラって容赦ないから、」
「理事長だって、生徒から色々貰ってたじゃないですか、」
「人気者だからね」
おじいちゃんは、私達の前に出てきて、ニッコリと微笑んで、
「舞い上がっていたのは事実だけど、
初めてだったからね、参観したのは。
大事な孫の前で、良いとこ見せたくなっちゃたんだ。」
「おじいちゃん、」
胸が、じぃ~んとした。
「おっ、入間一家お揃いで!」
聞きなれない単語で呼び停められた。
リード君とジャズ君だったっけ。
家族に困らされたって入間に愚痴ってた。
「いーな入間くんとこは、」
「自慢の家族だろ」
入間に手をひかれ、
「うん!良いでしょ!」
入間が満面の笑顔で同級生に自慢するから、
私も家族で本当に良いのかと戸惑った。
「そうだ、写真撮りましょ!」
近くの写真館に引っ張りこまれ、
写真を撮った。
「お姉ちゃん。」
「入間…」
並んでたつ。
入間が私の左手を握った。
オペラさんが私の肩に手を置いた。
出来上がった写真は
何ともぎこちない顔で写ってる。
私の今の心境を表している気がする。