第18章 処刑玉砲
目が覚めると、医務室だった。
どうしてここにいるのかは解っている。
「興奮しすぎた。」
独り言で呟いたつもりだったが、その言葉を拾った人物がいた。
「全くだ。」
声の方を見れば、カルエゴ先生がベッドの隣で書類?を処理してた。
「貴様のせいで医務室で仕事をするはめになった。」
「えっ、どうしてですか?」
こうなった経緯が判らず、問えば、
「アホ理事長のせいだ。」
「?」
「……学校にも自宅にも迎えに行くものが居ないから暫く付き添えと言われた。」
どうも、倒れた私を早退させようとしたが、保護者である理事長は急な用事で学校にも自宅にも居ない。
従者のオペラさんも一緒に出ているし、直ぐには向かえに行けない場所らしい。
しかし、カルエゴ先生には片付けなくてはいけない仕事があり、苦渋の判断で医務室で書類仕事をしている。と、言うことらしい。
「……ご迷惑ばかりで申し訳ありません。」
「そう思うのなら自己管理ぐらいしろ。」
「してるのですが、中々上手くいかず。毎日苦くて不味いルカルカって薬飲んでますけど、改善の兆しがなくて。」
「……あれを飲んでいるのか?」
「?はい。」
「……言い過ぎた。すまん。」
えー、カルエゴ先生が謝るとは。
ルカルカって薬はそんだけ有名な薬なのかな?
「この後私は、どうしたら良いのでしょう?」
「書類が片付いたら送ってやる。」
「重ね重ねすみません。」
「……この前のワインで手を打ってやる。」
「…わかりました。」
目が覚めてから1時間後ぐらいに屋敷に送っていただきました。