第17章 新たな決意
学校から帰ると、庭で入間君がオペラさんにボールを投げられていた。
ちょうど終ったとこらしく、オペラさんは屋敷に入っていった。
「午後の授業来なかったと思ったら、特訓してたの?」
「あっ、美雪さん。お帰りなさい。そうなんです、実は……」
話を聞けば、私が運動場からいなくなった後にクラスメイト達がやって来て、ドッチボールに加わったけど、
サブノック君の投げたボールの威力が岩を破壊するわ、ガープ君はボールを切るわ、地面から岩を生やしてガードしたり、つららでガードしたり、ドッチボールだから緩いと思ったけど、悪魔のドッチボールは全然緩くない。
自分にあった特訓しなくちゃって事になった。
そしたら、アズ君がおじいちゃんに助言を仰いだらって薦めてくれて、それでおじいちゃんに相談したら、屋敷まで帰ってきて、魔術で解決されそうになって、断ったら、オペラさんとボールをとる特訓になったらしい。
「大丈夫?私は、なにもしてあげられないから。」
「心配しないで?僕、頑張るから!」
オペラさんがご飯だと呼んでいる。
「行こう。美雪さん」
「…うん。」
差しのべられた手を掴む。
少しづつ、確かに、確実に成長しているのだ、彼も。
私は、自分のできる範囲でサポートをしようと思ったのだった。
この日から、厳しい特訓が始まった。