第12章 皆で魔術授業
また、アズ君とサブノック君がいざこざを起こし、それを先生が止めてくれた。
「喧嘩は後にしてくださいね。
では、皆さんのお花を見てみましょう。」
皆、個性豊かだ。
「クララちゃん。」
魔界とは言っても、それでも奇抜なものは奇抜で、クララちゃんの花は、個性的すぎる。
擬音で説明するけど、1つも意味がわからない。
クララちゃんの花を皆で観察してたら、温室いっぱいに光が溢れて、地面を揺さぶる衝撃が走った。
「えっー!!??」
温室の天井を木が突き破っていて、何か、桃色の花びらが落ちてきた。
その日、悪魔学校バビルスの一角に桜が咲いた。
ほえー。
入間君は桜を思い浮かべたのか。
じゃあ、私は、サボテンを思い浮かべたの?
そんなつもりは無かったけど。
あっ、これ、どうしよう?
私、植物育てるの下手なんだよね?
ましてや、サボテンは育てたこと無いし。
スージー先生に相談してみる。
「先生、今日の授業で咲かせた花の事何ですが、」
枯らせる心配があることを打ち明けると、
サボテンなら喜んで引き取ってくれる悪魔を知っていると教えて貰った。
咲かせたサボテンを持って、職員室を訪れた。
一様、職員室のドアをノックして、入ると、居たのはカルエゴ先生だけだった。
「何のようだ。」
「あの、今、お時間大丈夫ですか?実はカルエゴ先生にご相談が。」
「何だ?」
再度、スージー先生に相談したことを話し、スージー先生から教えてもらった内容を伝えると、
「……どんなサボテンだ。」
「この子何ですが。」
咲かせたサボテンの鉢をみせる。
貸してくれと言われて、渡すと、じっくりとサボテンを観察した。
「…なかなか、可愛らしいサボテンだな。」
先生が可愛らしいと呟いた。
私が聞いていたなんて知ったら、烈火のごとく怒りそう。
理不尽。
「わかった。もらってやる。」
「あ、ありがとうございます!!先生に可愛がってもらうのよ?じゃあね。
先生、よろしくお願いします!失礼します。」
会話文がおかしい気がするけど、先生の気分が変わらないうちに退散しよう。
お礼を言って、先生の返事も聞かないで、職員室を出た。
良かった。良かった。
先生って、あんな穏やかな顔もできるんだー
サボテンを見たときの先生の顔を思い出して、
「(///ω///)赤面」
うわぁー胸がドキドキ。
