第12章 皆で魔術授業
アブノーマルクラスの教室。
今日も不機嫌なカルエゴ先生が眉間にシワを寄せている。
「粛に。出席をとる。
呼ばれたものは速やかに返事をしろ。
サブノック・サブロ。」
「うむ。」
「シャックス・リード」
「はーい」
何だか、入間君は元気がない。
クラスメートが順に返事する。
「美雪」
「はい。」
「入間。…入間!」
「入間様?」
「は、はい!?」
何度呼んでも返事しない入間君。
漸く気が付き顔をあげて、返事した。
入間君の目の前に立つカルエゴ先生。
今日も怖い顔。
「本日より他の先生方の授業が始まる。
名前を呼んでも答えない、などとなめ腐った態度や。
戦いを挑むなど身の程知らずな愚行は慎め。」
「ふぅん!!」
睨まれたサブノック君は得意気に、解ってる!的な態度をとったけど、
釘さされてんだけど、解ってるのかな?
チャイムがなる。
「以上だ。速やかに準備して授業棟に向かえ。」
チャイムが鳴らなかったら、まだ、グチグチ言われてただろうなとは思う。
安堵する入間君を見て、同じ考えだったと察する。
「入間様。」
「はっ?」
「ぎょわぁ」
クララちゃんの変顔ドアップ。
入間君が元気がないので、励まそうと思ったのだろう。
入間君を思う気遣いに私もほんわかした。
「授業に行こう。」
連れだって授業に参加した。
呪文の授業に、占星術の授業。
今度は魔生物の授業。
ストラス・スージーと言う可愛らしい先生のもと、不思議な苗に魔力を込めて、魔力を具現化しようと言う趣旨だそうだ。
皆、先生のお手本のもと、クワン・クワンと唱えてみるが、何も起こらない。
「コツは、完成形を思い浮かべることですよ?頑張ってね。ふぃ。」
言われた通りに完成形を思い浮かべて、クワン・クワンと唱えた。
まあ、魔力がないから~と思ってたら、おや?
苗が変化した。
「サボテン?」
「まあ、可愛らしいサボテンですね?A+です。」
思いかけず良い評価を貰った。
でも、何で変化したのかな?
私は人間だから、魔力は無いはず。
そう言えば、ランクだって、ダレス。
この判断基準もどうなんだろう?
謎が、謎を呼ぶ。