第81章 宣戦布告
「本当に大丈夫なの?」
「………だよねぇー。多分、1時間ぐらいで戻るって、オペラさんは言ってたけど。」
王の教室に入間を連れてくると、
私も心配した通りの事をクラスメイトたちも心配した。
何時もよりも何倍も不思議度があがって、
正直、間抜け面。
赤ちゃんみたいな純粋さも兼ね備えた、
いろんな意味でヤバいベビーフェイス。
アズくんが悶えてる。
何かぶつぶつ呟いているが、解りたくありません。
入間の扱いをどうするか話し合っていると、
突然の来訪者。
「ハァイ!
ポロちゃん ご到着ぅーーー!!」
なんか、おっきい人きたー!
おおー
カルエゴ先生が荷物扱い。
手玉にまでとられてる。
でも、はっちゃけすぎだなー
あっ!入間を椅子からほんなげた!
許すマジ!!
「せ、先生…あの方は?不審者?」
「いや… 本日の審査員のアムドュスキアス様だ。」
「えっ、元13冠の!??」
……どこの世界にも、権力者や実力者は凡人には解らない行動をするものなんだな。
「…美雪、あまりあの方に目をつけられるなよ。」
クラスメイトたちの目は皆、アムドュスキアス様の方に向いている。
そのタイミングで私の背後に立ったカルエゴ先生が何やら、話しかけてきた。
「どう言うことですか?」
「…あの方は隠し事を暴くのが上手い。
お前が隠したがっていることを意図せずに暴くことも容易い。」
先生も、何かまだ話せていない私の秘密があると感じているようだ。
私が話すまでは待っていてくれるのだろう。
それとも、他人が先に知るのを快く思ってないだけか。
「解りました。肝に銘じときます。」
内緒話をしてる間に、クラスメイトたちは、アムドュスキアス様の宣戦布告を受けて立ったようだ。
「この私を口説けるものなら、やってごらんなさい!」
まるっきり悪役の台詞です。
アムドュスキアス様は、捨て台詞をはいて、
カルエゴ先生を担いで去っていった。
「嵐のような人だったわね。
じゃあ、私たちも会場に行きましょうか?」
「おう!!」
他のクラスの演目を見るために講堂に移動した。