第74章 ヘルダンス
お揃いで出来ること?
やっぱり、ダンス?
モ○娘。とか?
AK○48とか?
わー、カッコいい!
「揃って、踊る!?」
「ゾッとするー」
えー?
そうなの?
悪魔は、集中が苦手。
それを、他に合わせて、同じ振り付けで踊り、長時間拘束される。
想像を絶する苦痛!
「6人でも大失敗したのに、14人でなんて正気じゃないわ。諸刃の剣… もしかしたら、ランク降格もあるかもしれない、でも、だからこそ、」
「それしかない!!」×13
満場一致で、問題児クラスは、地獄踏み(ヘルダンス)で、演し物は決まり。
さあ、頑張りますか!!
ほぉーえー
私は、裏方。
伴奏でーす。
えっ!?
楽器なんて、さわったことないのだけど?
「ケロリちゃん!どうして私は伴奏なの?」
「あ…理由は、ランクの上げる理由のない人からってのもあるのだけど、ダンスは体力勝負でもあるから、美雪さんは、……ごめんなさい!」
「……………ふぇ、」
まさか、ここでも体の弱さが影響してくるとは。
私のイメージはとことん「病弱」「か弱い」になってるようだな。
遠い目ー
しょうがないな。
目立つのは、プルソン君とエリザベッタだから。
よし、何を演奏するか、楽器を決めよう。
何がいいかな。
入間はピアノ、プルソン君は言うまでもなく、トランペット、
じゃあ、邪魔にならないものか。
これは、好きに決めていいって言ってたし。
さて。
入間、ピアノになったはいいけど、メチャへた。
再度、意外にもピアノ経験者のサブノック君にアドバイスを聞きに行った。
今のうちに楽器を選んどこう。
「えっーと、自己主張し過ぎない楽器、なんてあるのかしら?」
音楽室並みに楽器が置いてある。
いや、楽器店か?
王の教室には、様々な物がある。
それこそ、私には解らない、価値のあるものが、ところせましと並んでいるに違いない。
今度、誰かと探検でもしよう。
「これとか?」
カスタネット?
いやー?
ワニのような歯が、沢山着いてる。
「なしなし、」
タンバリン?
針ネズミのようなトゲがびっしり生えてる。
「次、」
マラカス。
バラのようなトゲが一杯。
「…まともなのは無いの?」
フルートらしいものやサックス、コントラバスもあるが、私には、扱えそうにない。
全てに、拒絶の色のような外装がある。