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異次元の出会い(魔入間)

第74章 ヘルダンス



入間が帰ってきた頃には、寝てしまっていた私は、
朝になってから、事の顛末を聞いた。

「良かった。
土壇場で、やーめた!とか、プルソン君言っちゃうんじゃないかとか思ってたから、」
「それは無かったよ。
皆、わくわくしちゃってて、抑えるのに苦労したよ。」


上手くいって、良かったね!
って、喋ってたのは、いつの朝の事だったんだろう?

今の、この教室のなかでの悲惨な状況を見る限りでは、遠い日の事のようだ。

「何があったの?」

入間はロノウェイ先輩に説明してるので、
比較的無事なエリザベッタとクララに話を聞く。

「それがねぇ、皆で、出し物は何にするって、話をしてたら、」
「アズアズとケロケロが切れちゃって、
炎と氷がズババン、ビュンビュン飛んできたの!」

…聞く人を間違えたかな?

カルエゴ先生の所に音楽祭の提出書類を受け取りに行って、戻ってきたら、こんなことになってるとは。
誰が予想つきましょう?

「あ、あながち間違ってないよ。」

プルソン君が満身創痍で此方の話に入ってきた。

「演し物を決めてたのは本当。
ただ、アスモデウスくんとケロリさんの琴線に触れる何かを言っちゃったようで、この有り様さ。」
「……すさまじいね。」


で、地獄絵図とは。
激しいな!

ロノウェイ先輩も問題児クラスは演し物は無しとか言い出すし。

そんなわけないじゃん!


「つまらんな!!」

ですよねぇー
演し物の定番ばっかりです。
確かに。
内容も、他のクラスと被るものばかりだし。
だからって、着替えるのは良く解らん。

「真に楽しむ悪魔にしか、祭りの頂きは相応しくないロノウェ!」

……正論。
なのかな。悪魔的には。

「イルミナティ!キミにしたいことはないのかね!?」
「えっ!?ぼ、僕!?」

おっ?
入間はどんなことを考えてるのかな?

「えっと、僕っ、僕は、みんなと一緒が…
せ、せっかく14人揃ったから…みんなで一緒のことをしたいかなっと…
い、以上です…」
「お、おう…何故、敬語?」

まだ、自分の事を主張するのは苦手みたいだな。
まあ、難しいよね。

相手に自分の事を伝えるのは。

まあ、これからもっと揉まれればいいか。
ねえ。
そうやって、成長してくんだし。

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