第62章 before→after
「足ひっぱったら、ブッとばすぞーー!!」
「上等じゃオララァァァ!!!!」
うはぁー目立ってんなー
よりいっそう凛々しくなった問題児クラスの面々が、円陣組んで、物騒な台詞吐いてる。
なに?
どこぞの暴走族?
チンピラ?
「入間?」
「あっ、美雪さん!」
「物騒ね。」
「ははははは」
「これくらいは気合い入れとかなきゃ。」
「いつの間にグループ対抗戦になったの、うちのクラスは。」
「いや、だってねぇ?僕らの方が辛い修行したって言うのに、譲らないからさぁー」
「なるほど。」
それでのグループ戦か。
私は、不利だな。
「そういえば、美雪ちゃん、一人だったよね?大丈夫?」
「あ、それは、大丈夫。一緒に行く宛があるから。」
「そうなの?」
「うん。心配してくれてありがとう!リード君。
あ、そろそろスタートみたいよ?」
「本当だ、じゃあ、お互い健闘を祈る。」
「おう!」
2人と別れて、位置につく。
「さあ!収穫祭開始の狼煙を上げるのは誰だ。
1年生総決算バトル~~~~スタート!!!!」
ダリ先生のスタートの号令と共に一斉に走り出した1年生。
さて、私は、プルソン君を探そうかな。
多分、出てるはず。
まさか、不参加とはなってないでしょう?
だって、隠密行動の訓練にはもってこいでしよ。
オーイ、プルソン君や~い。
心のなかで隠れるのが上手いプルソン君の名前を呼んだ。
森の中を進んでるわけだけど、もうすでに
辺りは、チマチマと細かい植物や動物を収穫している生徒が目立つ。
おっと、目立たないように、認識阻害グラスをかけて、物陰に潜まなくちゃ。
因縁をつけられたり、ターゲットにされるのは不本意なので、防衛策をこうじる。
先程、スタート地点で、後ろ姿をみた気がしたから、此方の方に進んできたのに。
見つけられなかったら、その時はその時だ。
「道すがら、採集でもしようかな。」
「………僕も手伝う?」
独り言のように呟いたのに、返事が返ってくるとは。
「プルソン君!」
「やあ、」
「ビックリしたじゃん。」
「探してたんでしょ?」
「そうだけど、近くに居るとは思ってなかったし。
はぁ、久しぶり。」
「うん。久しぶり。」
「ねぇ、一緒に回らない?」
「…………良いよ。」
お供、ゲットだぜ!