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異次元の出会い(魔入間)

第62章 before→after



それから、毎日を特訓に費やし、濃厚な時間が過ぎていった。

ほんの些細ではあるが、私は肉体改造の道を着実に進んでいた。

クラスメイト達も、段々と顔つきが変わってきて、何やら凄みが増してきていた。


そして、時は収穫祭の日。

私は、驚愕していた。
朝早くからサリバン邸の自室の窓を叩く音。
窓を開ければ、学校の使い魔が、手紙を持ってきた。
それは、カルエゴ先生からで。
何を今さら言いにきたのかとか、メールでも良かったのじゃないか、とか思ったが、内容を読んで、ビックリ。
すぐさま、オペラさんの元へ駆け込んだ。

「オペラさん!どうしよう!?」
「どうしました?」
「収穫祭、参加不許可書なるものがカルエゴ先生から来たんだけと!?」
「………先手を打たれましたね。」
「なにそれ、なにそれ!どこまで邪魔する気なのよ!?」
「どうします?」
「こんなの無視無視!絶対出ます!」
「その心意気です。出場してしまえば、簡単には此方に手は出せません。やってらっしゃい。」
「はい!行ってきます。」

理不尽陰険教師の言葉には耳をかさない事を決めた。

はらわたは煮えくり返っていた。
好きな人ではあるが、ここまで、徹底して前線から遠ざけようとするとは。
実力を認めてくれたと思ったのに。
一度の失態でここまでやるか?

「理由があるなら、説明しろってんだ!」

口も悪くなりますよ。

特訓中、バラム先生のところにちょくちょく行ってた。
薬をもらう名目で。
バラム先生はカルエゴ先生に話をしていないらしい。
しないでいてくれている。

「本当は、僕もちょっと君の身体が心配。
でも、成長の芽を摘むことはしたくないからね。」

だから、少しだけ、指導してくれたりする。
勿論、アズアズ達が居ないところで。

カルエゴ先生にはカルエゴ先生の考えがある。
それは、バラム先生も、オペラさんも、私だって、共通の考えではある。
けど、理由を説明しない事に関しては、バラム先生もオペラさんも
「悪手」
との認識。
私に至っては納得できない。

「少しは良い成績残して、ギャフンと言わせてやる。」

見返すために、私は、収穫祭の会場に入るのだった。


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