第58章 講師陣のプラン
ギーンゴーン
おや。
授業が終わった。
「よく復習しておくように…
とくに!そこの君たち!!
聞いてる!?」
昨日、私達問題児クラスは、2年になるまでに「4(ダレス)」に上がるように指令が下った。
条件をクリア出来なければ、王の教室から追い出される。
皆、王の教室から追い出されたら、惨めになるからと考えて、絶対に「4(ダレス)」に上がってやるとの決心なんだけど、
皆、昨日の事を引きずっているようだ。
中々に衝撃的な講師陣だった。
モモノキ先生が授業態度に怒るのも無理ないけど、
だれている理由もわからなくもないから、
私は、何も言わない。
「特別授業って、何するんだろーねー!」
「いやいや、怖ぇ~よ。しごかれるよ。
どうする?いきなり戦場とか連れてかれたりとかしたらどーする?」
「きっと、そのうち説明とか…」
バッたん!!
と、教室のドアが勢いよく開いて、
特別講師陣が入ってきて、クラスメイト達を拉致っていった。
皆が去っていくのを見送る。
……私は、置いてけぼり?
うぇーん!
残された私を見る、教室にいる他の悪魔達の視線が痛くて、そそくさとその場を去る。
今日は、どうすれば良いか、特に聞いていなかった。
「まずわ、指示をあおがなくちゃね?」
カルエゴ先生の所に向かう。
「カルエゴ先生、今、よろしいですか?」
職員室をたずねれば、カルエゴ先生が自分の机で、事務作業をしていた。
「…何だ。」
「えっと、クラスメイト達は、特別講師の方々と行ってしまったのですが、私は、今日は、どうしたら良いのでしょうか?昨日、聞き忘れていたなーと。」
そう言えば、
「あっ」
みたいな表情をしたカルエゴ先生。
おい!?
と突っ込んでやりたいとこだが、後が怖いので、
「…お忙しいとは思うのですが、どうぞご指導ください。」
「………少し待て。」
大人の態度でしょ?
……カルエゴ先生も、忙しいなら、他の先生に仕事を振れば良いのにね?
責任感が強いのか、自分のテリトリーを犯されるのが嫌なのか。
…両方か。
なんだかんだ、真面目だよね、カルエゴ先生は。
その視線で射殺せそうな怖い視線の持ち主なカルエゴ先生は、意外と責任感が強いんだね。
A型かな?
いや、そもそも悪魔に血液型なんてあるのかな?
今度聞いてみよう。