第57章 問題児クラスの新学期
全く聞こえない。
何を喋ってるんだろう?
おっ?
小さな巻物は、紐をほどかれると、
みるみる間に大きくなった。
カルエゴ先生もヘッドホンをすれば、
何やら衝撃波が大きくなった巻物から放たれる。
周りは皆、耳を塞いでいる。
余程大きい音なのだろう。
微かに漏れ聞こえるのは、
2年生に上がるまでにランクを全員、〔4〕に上げること。
そうしなければ、王の教室からの退去を言い渡されると言う内容だった。
さて、2年になるまでにレベルを「4」にあげるように。
と、学校から言われた。
……私、ダレス何だけど?
どうしたら、良いのかな。
カルエゴ先生は、二人一組で特別講師をつけていった。
一人、二人とクラスメイト達は新しい講師の先生についていって、居なくなる。
残ってるのは、私と入間とリード君。
残ってる先生は、
「うん?となると、残りは…」
カルエゴ先生?
私達と先生の視線があう。
「いや、私は、指導統括だから違う…」
はぁ~
と派手にため息をつく、入間にリード君。
「おい、露骨にほっとするな。腹立つ!」
「じゃあ、僕らの指導は?」
「あ?いるだろそこに、」
言われて、後ろを見る。
一人、残っていた先生は、
ほお?
ロビン先生?
2人は、ロビン先生に引っ張ってかれた。
私だけが残る。
「先生、私は?」
「……お前は、俺がみる。」
「えっ?でも、さっきは指導統括だからって言ってたじゃないですか。」
「……適任が思い付かなかった。」
「えっ、それって、私は見込みがないと言うことですか?」
「いや。
鍛えるべき所が多数あって、絞りきれなかった。
ので、俺が、魔術関係を、体力面と武術をシチロウに、高い魅了面をライム先生にまかせることにした。
これから、3日前後で代わる代わるそれぞれの講師の元で力を鍛えろ。」
「はい!」
「では、特別授業の開始だ。」