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異次元の出会い(魔入間)

第52章 一人の一日。



先生は、朝から学校に出勤で留守です。

身体はダルいけど、宿題を片付けようと思います。

ここは、此方で。これは、あれで。そこは、そうで。
……私って、人間界での成績はハッキリ言って、中の下で。勉強はあまり得意じゃなかった。
それが、魔界では学年上位に居るのは、何のトリックだろうか?
何気に、教科書を読めばできる範囲なのは不思議。
何となく解る。
それを突き詰めれば、把握が簡単。
普通はそう上手くは行かない。

スラスラと書けて、まあ、午前中に答え合わせまで一冊終りました。
ペース的に早いか遅いかは解らないけど。

「……お昼か。」

台所で一人分の食事を用意する。
……明日は先生に着いていって、バラム先生の所に居ようかな?
あ、でも、バラム先生は学校に来てるのだろうか?
確かめとかないと。
行って、居なかったはつらい。

はぁ、一人だと食事は進まないな。

魔界に来てから、大概、誰かと食事をすることが普通に成りつつあって、一人は、寂しい。

「……食べたくない、な。」

入間達は今頃、何をしてるのかな?
……寂しい、寂しい、淋しい、淋しい。

何て、めんどくさいんでしょう。
一人は長かったはずなのに。
ちょっと、離れただけで、こんなにもよわくなるなんて。
一度は、離れたかったのに、今は、求めて止まないなんて、何て、ご都合主義。

先生、早く帰ってきて。


カルエゴside

学校での業務を終えて、帰路に着く。

生徒相手の業務じゃない分、仕事の量は少なかった。
それでも、やらなければならないことは多い。
あれも、それも、これも、受け持ちの生徒がいない間に片付けたい案件はまだまだある。
教師にとって、終末日など、あって無いようなものだ。
今年は特に。

……自宅にも、問題の人物が居る。
今日一日をどのように過ごしたのか、聞かなくては、と何故か思った。

興味はあった。
日頃、あまりプライベートは聞かない主義であるし、聞かれたくないから、その話題は、よっぽどがない限りはふらない。
それを覆しても良いほどには、興味がある。

……自分でも驚くほど、傾倒していっているようだ。
らしくないと思う。
それでも、考えないようにするのは、難しい。

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