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異次元の出会い(魔入間)

第48章 最後のあがき



取り合えず、一枚パシャリまして、
私は、状況把握に高いところに上る。

胸騒ぎが止まない。
入間。
大丈夫だよね?

「あれは?」

大分離れた場所で土煙の上がる場所と、炎が立ち上がっている場所があった。
どうやら、誰かが魔獣と戦っているらしい。

「……どっちかに入間が?」

そう、直感した。
幸いにも、魔獣の姿は見えない。
どちらも、倒された後なのだろう。
怪我は無いだろうか?
怖い目に有ってない?
心配、心配。
血の気が引く。

ピカッと下の方が光った。
倒した魔獣が光になって、中心方面に飛んでいった。
嫌な予感。
カルエゴ先生の所に戻る。
リード君達も大丈夫なのかと騒いでいる。

「先生、光は中心方面に飛んでいきました。
もしかしたら、新たな魔獣が出現するかも、」
「……はぁ、面倒な。現状が解らん以上は、私は、ここから動かん。」

眩しい光に包まれて、先生が消えた。

「あ、」
「召喚されちゃったみたい。」
「ですね。」

でも、先生を使い魔として召喚したと言うことは、現状、窮地に陥っていると言うことでもある?
足元がグラッと揺らぐ。
気を抜けば、崩れてしまいそう。
大丈夫、入間は大丈夫。
言い聞かせるけど、不安は大きくなる。

「…私、先生を追いかけてみる。」
「えっ?」
「皆はここにいて、」
「えっ、美雪ちゃん!?」

フラクタルでフワッと浮かび上がると、光が飛んでった方へ向かった。


早く、速く、
思えば思うほど、スピードが上がる。
一秒でも速く、入間の所へ。

光る魔獣が見えた。

何だあれわ。
魔獣の上空に滞空。
上から見える魔獣は、
高純度の魔力が、今にも弾けそうに膨れ上がっている。
辛うじて魔獣の姿を保っているが、ちょっとの刺激でそのエネルギーは放出されそうだ。
オペラさんやバラム先生が皆を避難させているのが見えた。
使い魔状態のカルエゴ先生も避難を促している。
……入間は?
居た。
…………まって、魔獣が向いている先には、避難所が!!

アズ君とサブノック君が何かしてるのが見えたけど、それを止めるカルエゴ先生も見えた。
魔獣の様子から、避難所に連絡してる時間は無さそう。
どうする?どうする!?

「いい加減にせんか、このアホ害獣がーーー!!!」

あれは、ロノウェ先輩?
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